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三好市ガストロノミープロジェクト

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ガストロノミー

2021.11.26

三好市の「食」を世界へ、三好市ガストロノミープロジェクト始動

3カ年にわたる三好市のプロジェクト、新たな食の魅力創出や着地型旅行商品の開発、食を通した観光誘客を目指す「三好市ガストロノミープロジェクト」が始動。本年度のキックオフイベントが8月31日に開催されました。

メイン会場は、三好市地域交流拠点施設「真鍋屋」。東京都内2カ所と三好市内2カ所の計4カ所をオンラインで繋ぎ、本プロジェクトのアンバサダーを務めるタレントの大桃美代子さん、メンターを務める京都の老舗料亭「菊乃井」常務取締役の堀知佐子さん、両名の就任挨拶やプロジェクトの詳細、今後の流れについて市内の実施事業者に発表されました。

 

「食」が目的となる観光地を目指して

 

イベント当日は、大歩危・祖谷エリアの宿泊施設で組織される団体「大歩危・祖谷いってみる会」会長、ホテル祖谷温泉 代表取締役の植田佳宏さんの挨拶から始まりました。

「コロナ前は、国内外からの観光客で溢れていた三好市。しかしながら、美味しいものが食べたくて来た、という声は非常に少なかった。にし阿波地域(徳島県西部の美馬市、三好市、東みよし町、つるぎ町の総称)は、世界農業遺産にも認定されているので、もっと食が目的になる場所にしていきたい」と語る植田さん。また、これまで三好市では、祖谷街道の途中10カ所に地元の食を準備し、食べ歩きと温泉入浴を楽しむ「ONSENガストロノミーウォーク」や、ミシュラン三つ星レストランのオーナーシェフを招聘したプレミアムな食イベント「ダイニングアウトin祖谷」、複数人の料理家を講師に迎えての新メニュー開発など、官民連携で食にまつわる事業に取り組んできました。しかし、単発で終わってしまうケースも多かったため、継続性と連続性のある食の事業を進めていくことも目的であると、三好市ガストロノミープロジェクトの趣旨が同時に語られました。

 

ここにしかないメニューで、ここでしかできない体験を

 

続いて、本事業の受託事業者であり、コーディネートを務めるナカガワ・アド株式会社 より、事業概要やゴールイメージ、プロジェクトの「3つの柱」について説明されました。事業概要としては、世界農業遺産認定を活かした食の魅力創出、各地域の特色や魅力を活かした着地型旅行商品の開発、新たな誘客コンテンツの開発に取り組むこと。ゴールイメージは、新型コロナウイルス収束後、「欧米豪から食を目的に4、5日滞在してもらえる場所『三好市』」を創り上げること。それらを実現するべく、要となる3つの柱には以下が企画されています。

①一流シェフを起用したメニュー、レシピの開発

②三好市ガストロノミープロジェクト推進に関わる試食会と検討会の開催

③東京都内飲食店における三好市フェアの開催

実施に関しては、大歩危・祖谷の宿泊施設で構成される「大歩危・祖谷いってみる会」と市内飲食店を中心に構成される「まちなか」の2つのワーキンググループに分かれ、堀さん助言のもと、メニューやレシピ開発が進められていきます。試食・検討会は各グループ3回ずつ行われ、都度ブラッシュアップしながら、本年度は6品のメニュー開発を目指します。その新メニューを都内飲食店にて開催予定の三好市フェアで提供。主に、観光関連事業者や販売事業者などに対してプロモーションを図ります。また、都内でのイベントには、アンバサダーの大桃さんも参加し、三好市の食と観光の情報発信をしてもらう、といった一連の流れが本年度の事業内容。メニューを作り、お披露目して終わりではなく、市内飲食店での採用や地域内の食材流通、新たな旅行商品の造成に繋げていく目標も掲げられています。

 

全員がアンバサダー、チーム一丸となって取り組む

 

今回、三好市の食のアンバサダーを務める大桃さんは、共同通信社と全国の地方紙46紙が主催する、地方創生のモデルとなる活動に取り組む団体を表彰する「地域再生大賞」で、2010年度の第一回から選考委員を務めています。過去には、同じ徳島県の上勝町を取材で訪れたこともあり、食や農業だけではなく、まちづくりにも造詣が深い大桃さん。「私だけではなく、皆さん一人ひとりがアンバサダー。チームで協力して、三好市の魅力を一緒に発信していきましょう」と、力強く温かいメッセージを送られていました。

また、食のメンターを務める堀さんは、前年度に実施された大歩危・祖谷の食材を活用したメニュー開発事業でも三好市と関わっており、開発したコース料理は、大歩危・祖谷の各ホテルで「千年の饗膳」の名で提供されています。挨拶の中で、「前回、各ホテルのシェフ達の料理への想い、お客様へのおもてなしの気持ちを強く感じた。皆さんともっともっとお客様が楽しんでいただけるメニューを作っていきたい」と、本事業への意気込みを語りました。

 

始動するプロジェクト、まずは若手で構成される「まちなか」から。

 

最後に、実施主体である三好市役所から、「官と民の力を合わせ、成功を収めたい」との言葉で締めくくられたキックオフイベント。市内事業者のチームメンバーと、まさしくプロフェッショナルなアドバイザーとメンターで構成される、この三好市の「食」のチームによって、ついにプロジェクトが走り出します。次回、第一回目の試食・検討会は「まちなか」グループ。現在進行形で町を盛り上げている若手メンバーとメンターの堀さんが起こす“食の化学反応”から目が離せません。

 

アンバサダーを務める、大桃美代子さん

 

メンターを務める、堀知佐子さん

 

 

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