GASTRONOMY
2023.02.28
三好市の新たな食の魅力創出や食を通じた観光誘客を目指す「三好市ガストロノミープロジェクト」。2月21日、「PUBLIC HOUSE Yoyogi Uehara」(東京都渋谷区)にて、「Miyoshi-City Fair 2nd~第2回 徳島県三好市の食とお酒を楽しむ夕べ~」と題し、プロジェクト2年目で開発した新メニューと地酒のプロモーションを兼ねたイベントが開催されました。「まちなかグループ」と「大歩危・祖谷いってみる会」、2つのワーキンググループで各3回試食・検討会が開かれ、「連携と挑戦」をテーマに推進されてきた2年目のガストロノミープロジェクト。本イベントは、その集大成となります。当日、会場には観光関連事業者やメディア、飲食事業者など、約40名のゲストが招待され、三好市の食と酒を楽しみました。
食を通じて、三好市のファンに
イベントは、高井美穂三好市長より、「このフェアを通じて三好市の魅力に触れ、三好ファンになってもらいたい。」といった挨拶のほか、まちの紹介や三好市の食事業の事例紹介、ガストロノミープロジェクトの経過報告からスタートしました。また、本プロジェクトのアンバサダー兼三好市観光特使を務める大桃美代子さんからは、「地元の若手とベテランが力を合わせ、試行錯誤して作り上げた三好市の美食を味わってもらいたい。今、まさに点と点がつながり、面になろうとしている三好市の魅力を知ってもらい、ファンになってもらいたい。」と挨拶があり、続いて食のメンターを務める堀知佐子さんからメニュー説明がおこなわれました。
高井美穂三好市長より事例紹介など
食のアンバサダー、三好市観光特使の大桃美代子さんよりご挨拶
食のメンター、堀知佐子さんよりメニューの説明
地産食材を使い、三好市でしか食べられないメニューを
第2回三好市フェアのメニューは、全6品。ジビエ(鹿肉)と鮎を中心に、地域の食材を使って各グループで開発しました。1品目は、「ジビエパストラミ サラダ仕立て」。三好市産の鹿肉を塩漬けにし、燻製して表面に香辛料をまぶしたパストラミで、野菜を巻いた前菜です。2品目は、「鮎の玉味噌焼き」。下処理した鮎の腹の中に、卵黄入りの合わせ味噌を塗って焼き上げる料理で、こちらは「大歩危・祖谷いってみる会」の試食・検討会にて、堀さん考案のメニューを「和の宿 ホテル祖谷温泉」の山下料理長がアレンジして完成しました。3品目は、「祖谷豆腐とジビエつくねと野菜の鍋仕立て」。鹿肉を使ったジビエつくね、そば米とたかきびを使った雑穀つくねの2種類のつくね、地元の名物である祖谷豆腐や季節の野菜などを鍋で楽しむ料理です。同じく、「大歩危・祖谷いってみる会」で開発されました。4品目は、「ジビエ肉味噌ジャージャー麺」。炒めた鹿肉とひき肉、長ネギや生姜に豆板醤や甜麺醤などの各種調味料を合わせた肉味噌は、「まちなかグループ」で試作されたアレンジしやすい万能料理です。試食・検討会では、タコライス、ジャージャー麺、パスタに使い分けましたが、なかでもジャージャー麺の評価が高く、フェアメニューに採用されました。5品目は、「茶粥 すだち、鮎のほぐし身入り」。「峡谷の湯宿 大歩危峡まんなか」の大平副料理長が試作した素朴な茶粥をベースに、フェアでは鮎のほぐし身を加え、すだちを搾ったアレンジで提供されました。6品目は、食後のデザートに「酒粕アイス 貴醸酒かけ」。酒粕を使ったスイーツは、昨年度から開発しており、第1回三好市フェアでも酒粕と和三盆のムースが採用されました。今年度は新たにアイスを開発し、三芳菊酒造の貴醸酒(水の代わりに酒を使って仕込む酒)をかけた贅沢なスイーツが完成しました。
三好市のジビエ加工施設「祖谷の地美栄」の紹介
ジビエパストラミ サラダ仕立て
鮎の玉味噌焼き
祖谷豆腐とジビエつくねと野菜の鍋仕立て
ジビエ肉味噌 ジャージャー麺
茶粥 すだち、鮎のほぐし身入り
酒粕アイス 貴醸酒かけ
また、今回のフェアでは、酒処である三好市の地酒も多数用意されました。三芳菊酒造からは、乾杯酒として提供された「純米吟醸 無濾過生原酒 白ぶどう」のほか、「純米大吟醸 綾音」、の2種類。今小町酒造からは、「大吟醸酒 雫」と「純米吟醸 山笑」の2種類。芳水酒造からは、「純米吟醸 淡遠」と「無濾過・生成り 無為淡霞」の2種類、計6種類の日本酒が用意されました。そのほか、2021年に開設された地元のワイナリー、Natan葡萄酒醸造所から、白ワイン「叡知」、赤ワイン「DEEPER DEEPER 2021」の2種類のワインも用意されました。
酒処三好市のお酒
「食を目的に訪れたいまち三好市」実現に向けて
アンバサダーとしてプロジェクトを盛り上げてきた大桃さんは、「昨年よりも洗練された料理だった。まちの雰囲気も伝えられる良いイベントになったと思う。今後は、三好ファンが現地で市民と交流できるイベント、食と体験を掛け合わせた旅行などでPRしていきたい。」と語りました。また、メンターを務める堀さんからは、「素晴らしい食材と環境、これからも自信をもって活動して欲しい。それができるまちで、それができるメンバーだと思う。」とエールが送られました。「食を目的に訪れたいまち 三好市」実現のため、2021年度から3カ年計画として始まった本プロジェクト。三好市フェアをもって、2年目の活動が幕を閉じました。今後は、市内飲食店での提供や旅行商品の造成を目指し、3年目につなげていきます。