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2024.07.29

電動アシスト自転車で巡る祖谷の絶景!大歩危駅からかずら橋への爽快サイクリング旅

三好市での観光といえば、どんな移動手段を思い浮かべますか?

汽車やバスに乗って?レンタカーやタクシーまたは自家用車やバイクでしょうか?

今回ご紹介するのは、目的地までの道のりそのものが観光の一部となる、レンタサイクルを使った観光スタイルです。

JR四国土讃線大歩危駅を起点に、電動アシスト自転車でかずら橋を目指す、約4時間の爽快サイクリングの旅。

大自然を全身で感じながら、平家の里に残る歴史と文化を巡る旅へ出発しましょう。

大歩危駅から祖谷美人まで、魅力満載の4時間コース

旅程:大歩危駅→道の駅にしいや→かずら橋→琵琶の滝→かずら橋ブルーベリー農園&古民家カフェ天空→祖谷美人

大歩危駅のレンタサイクル料金

  • 4時間 1,100円(税込)
  • 1日 1,650円(税込)
  • 時間延長 1時間550円(税込)

山道を駆け抜ける爽快感:電動アシストで楽々登坂、自然を五感で楽しむ

小歩危展望台で使用した自転車と同じ相棒。すでに愛着が湧いています!

大歩危駅前の坂を登り始めると、電動アシストの威力を実感。大歩危橋を過ぎると、さらに急な坂道が待っています。しかし、アシスト全開でギアを調整すれば、息を切らすことなく登れるのが魅力です。

少しだけ帰りの充電が心配になりますが、帰りはほぼ下り坂なのでアシストしてもらっちゃいましょう!

エンジン音のない静けさの中、風を切る音、川のせせらぎ、鳥のさえずりが耳に心地よく響きます。

道端の草花に目が留まったら、すぐに自転車を停めて写真に収められるのが良いですね。

街中では見られないような草花が見られるのも、山道を走る魅力の1つです。

山の中だからか、徐々に標高が上がるからでしょうか。風が気持ちよく、日陰も涼しかったです。

難関!祖谷トンネル:サイクリング旅最大の難所を乗り越えて

今回の旅最大の難所、祖谷トンネルに到着。トンネル内は少し暗く、濡れている箇所もあり、ペダルを漕ぐのも一苦労です。しかし、この挑戦を乗り越えた先には、絶景が待っています。

トンネルを抜けると、眼前に広がる雄大な山々。標高525mを示す看板を発見し、達成感に胸が高鳴ります。ここまで来た自分を褒めたくなる瞬間です。

道の駅にしいやで休憩

道の駅にしいやは「マツコの知らない世界」で紹介された「そば米雑炊」があります!

そば米汁ともいい、落ち延びた平家が都を偲んで正月に食べたものが起源とされています。

出汁と根菜とそば米のほっと染み渡る優しい味、ぜひ味わってみてください。

道の駅にしいやの隣には、「祖谷渓温泉 ホテル秘境の湯」があります。

日帰り入浴もあるので汗を流したくなりますが、ここは我慢!

かずら橋はもうすぐです!

途中、「祖谷ふれあい公園」を通過。てんとう虫モノレールやキャンプサイトがあり、「フォレストアドベンチャー・祖谷」ではジップラインで祖谷川上空を飛ぶスリル満点のアクティビティも。次回の訪問時の楽しみが増えました。

かずら橋到着!:3年に一度の架け替え工事を終えた重要有形民俗文化財

道の駅にしいやから30分、大歩危駅からは1時間30分ほどで、ついにかずら橋に到着。

シナノクチカズラで編まれたこの橋は、重要有形民俗文化財。2024年に3年に一度の架け替え工事を終えたばかりで、新しい姿を見られます。

入場料を払って渡ると、足元はスリル満点。眼下に流れる祖谷川の透明度の高さに驚きます。晴れた日には底まで見える澄んだエメラルドグリーンは「祖谷ブルー」とも呼ばれ、仁淀ブルーに引けを取らない美しさです。

かずら橋のすぐ隣には祖谷渓大橋もあり、タイルでかずら橋とみつまたが描かれています。

みつまたは、紙幣の原料となる低木で現在では徳島県・岡山県・島根県などで生産されています。

3月から4月にかけて、沈丁花に似た黄色い可愛らしい花が咲きますよ。

琵琶の滝で涼を:平家伝説が残る滝と川遊びスポット

かずら橋を渡ったすぐ先には、琵琶の滝と呼ばれる滝があります。

落人となった平家が、この滝のほとりで都での生活を偲びながら琵琶を演奏し互いを慰め合ったと伝わっています。

滝からかかる飛沫が、冷たくて気持ちが良い天然のミストシャワーのようです!

琵琶の滝から祖谷川に降りられるようになっており、川辺で涼んだりできます。

がっつり川遊びをしたり祖谷の自然に触れたいなら、ぜひかずら橋の近くにある「かずら橋キャンプ村」へ!

貸しテントやバンガローなど施設が充実しており、アウトドアを堪能できます。

隠れ家カフェ「天空」でひと休み:築100年の古民家で地元食材を堪能

琵琶の滝から少し離れた所に、「ブルーベリー園&古民家カフェ 天空 徒歩30分」と書かれた看板を発見!

ブルーベリーもカフェも好きな筆者、気になって行ってみる事にしました!

徒歩だったら諦めたかもしれませんが、自転車なので「ちょっと寄ってみようかな」が出来ます!

少し登る毎に、励ますように看板が道案内をしてくれています。

 

琵琶の滝から自転車で登ること約15分、「ブルーベリー園&古民家カフェ 天空」に着きました!

築100年以上の古民家らしく、素敵な縁側や室内も綺麗に整えられています。

メニューは祖谷晩茶や山城町産の茶葉を使った和紅茶、ブルーベリースムージーをはじめとしたドリンク類、そば粉やゆずのスコーンや、祖谷で栽培されている「ごうしいも」のピザなど、材料に祖谷地域と県内産にこだわっているそうです。

今回はブルーベリーが乗ったバニラアイスクリームを注文。風情ある縁側から眺める雄大な景色と共に頂くアイスは、ここまで登ってきたご褒美のようでとても美味しかったです。

祖谷美人で本格そばを堪能:祖谷渓谷を眺めながら郷土料理を味わう

最後の目的地は「祖谷の隠れ宿 祖谷美人」。祖谷渓谷を一望できる人気旅館で、蕎麦処は日帰り客も利用可能です。

祖谷そばは、平家が祖谷でそばの実を栽培し始めたのが起源とされ、稲作には向かない痩せた土地でも成長し栽培期間も短い事から、主食として食されるようになった祖谷地域の郷土料理です。

天気の良い日だったので、テラス席でぼけあげそばと天ぷらそばを注文。

テラスからは祖谷川を見下ろす事ができ、渓谷のv字に沿った山が青々としています。

ひの字渓谷には小便小僧がいますが、祖谷美人には小便たぬきがいます。

丼の幅いっぱいに乗ったぼけあげは、インパクト大で味が染みてて美味しい!

爽快な下り坂で大歩危駅へ

お腹も満たされたところで、いよいよ大歩危駅へ帰還します。

下りは想像以上のスピードで怖いぐらい!自動車の制限速度ぐらい出るので、ブレーキ必須です!

ですが、風を切って走るのはとっても気持ちが良いですね。

充電がもつのかちょっぴり気になりつつ漕ぎ進めましたが、帰り道の方が着くのが早いように感じました。

ちなみに、この帰り道の方が早く感じる現象は「リターントリップエフェクト(現象)」と呼ばれるそうです。

大歩危駅に着いて、4時間を少し切るぐらいでした。

バッテリーの残量は11%!充電が切れる前に戻る事ができました!

 

かずら橋を目指すルート、いかがでしたでしょうか?

祖谷には「平家屋敷民俗資料館」をはじめ、平家ゆかりの史跡が点在。琵琶の滝や祖谷そばなど、山深い地での平家の暮らしを垣間見ることができます。

電動アシスト自転車なら、体力に自信がない方でも楽しめるのが魅力。ただし、山道なので季節によっては熱中症対策やUV対策は必須です。十分な水分補給と日よけ対策を忘れずに。

この旅で味わった絶景、郷土料理、そして心地よい疲労感は、きっと忘れられない思い出となるはず。祖谷の魅力を存分に味わえる観光スタイルとして、ぜひ挑戦してみてください。

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