SPECIAL
2022.01.12
徳島県三好市で、地場産の食材を活かした“新しい食の魅力創出”を目指してスタートした「ガストロノミープロジェクト」。このプロジェクトには、地元で食産業に携わるメンバーだけでなく知識豊富な専門家も参加している。第三者目線で食をはじめとした三好市の魅力を発見、発信していくパートナーとしてタレントで一般社団法人 国際SDGs推進協会 理事の大桃美代子さんを迎えた。
「ガストロノミープロジェクト」のアンバサダーに就任した大桃美代子さんは、タレントとして活躍する傍ら農業にも携わっている。生まれ故郷の新潟県では「桃米」という米(黒米)の栽培を行っており、新潟食料農業大学客員教授や農業ジャーナリストとしての顔も持つ。高井美穂三好市長との懇談会で、市長から「大桃さんはなぜ農業を始めたのですか?」と質問が飛んだ。「幼い頃から体が丈夫な方ではなかったんです。体に合わないものを食べると熱を出してしまったり……。自然食をいただくと調子がよくて、自分にとって不都合でない食べ物って何?と興味を持ったことをきっかけに始めたんです」と大桃さん。
大桃さんは自らも農業に携わることによって培われた知見から、地方新聞46紙と共同通信社が開催する「地域再生大賞」の審査員も務める。三好市を知るきっかけとなったのは、2020年に「地域再生大賞 優秀賞」を受賞した『大歩危・祖谷いってみる会』を通じて。「『大歩危・祖谷 いってみる会』は2000年発足と活動歴が長いですよね。ここまで長く続けられることは非常に素晴らしいし、真摯な活動が功を奏してインバウンドのお客様も沢山訪れていると伺っています。どんなところが観光客の興味を惹きつけるのか。私自身、三好市について深く知りたくなりました」と語ってくれた。
三好市が持つ食の魅力のひとつとして欠かせないのが「地酒」だ。「お酒は料理とのペアリングを楽しむのが好き」だという大桃さんが向かったのは市内の酒蔵「今小町」の中和酒造と「三芳菊酒造」。いずれも「四国酒まつり」の酒蔵開放に参加するなど、県内にとどまらず県外にも多くのファンを抱えている。
「酒造りを間近で拝見することがないので…… とにかく楽しい!」と、目を輝かせながら語る大桃さん。カメラとスマホを交互に持ち替えながら酒造りの作業の様子をつぶさに撮影していた。温暖なイメージをもたれることの多い四国だが冬は厳しい寒さに見舞われる。そして、この寒さが酒造りに良い影響を与えている。「吉野川の恩恵も大きいですよね。悠然としていて、美しくも厳しい。そんな環境が美味しいお酒を届けてくれるんですね」。
「まずは酒造りという観点からこの地について知ることができました。土地が持つパワーの源のようなものをもっと肌で感じたいですね」と大桃さん。次回は秘境・祖谷へ足を伸ばし、大桃さんのアンテナがキャッチした“三好の魅力”をお届けする。
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>>「アンバサダー・大桃美代子さんの秘境探訪 Vol.2~世界農業遺産「にし阿波世界農業遺産」を擁する奥祖谷へ」
>>「アンバサダー・大桃美代子さんの秘境探訪 Vol.3〜“元気印”の三好人との出会い」
>>「アンバサダー・大桃美代子さんの秘境探訪 Vol.4〜大桃さん、徳島県三好市観光特使に就任!」
大桃美代子(おおもも・みよこ)
Instagram:miyoko_omomo
タレント、新潟食料農業大学客員教授、一般社団法人 国際SDGs推進協会理事、農業ジャーナリスト。新潟中越地震の復興の姿を見てもらおうと、故郷で「桃米」を栽培している。雑穀エキスパートの資格を取得するなど、食への造詣も深い。
三好ガストロノミープロジェクト
Instagram:miyoshi.gastronomy