SPECIAL
2022.03.23
徳島県三好市で、地場産の食材を活かした“新しい食の魅力創出”を目指してスタートした「ガストロノミープロジェクト」。このプロジェクトには、地元で食産業に携わるメンバーだけでなく知識豊富な専門家も参加している。本格始動したプロジェクトに参加するため三好を再訪した、タレントで一般社団法人 国際SDGs推進協会 理事の大桃美代子さん。滞在中のメインイベントとも言える試食会の模様をお届けする。
【前回までの記事はこちら】
>>酒蔵「今小町」「三芳菊酒造」を訪ねる~大桃美代子さんの秘境探訪 Vol.1
>>「にし阿波世界農業遺産」を擁する奥祖谷へ~大桃美代子さんの秘境探訪 Vol.2
>>三好人の元気の秘密に迫る~大桃美代子さんの秘境探訪 Vol.3
>>三好市観光特使に就任!!~大桃美代子さんの秘境探訪 Vol.4
>>可能性を秘めた三好の食の造り手との交流~大桃美代子さんの秘境探訪 Vol.5
前回の試食会に引き続き、メニュー構築にあたり指導を行うのはガストロノミープロジェクト・食のメンターである堀 知佐子先生。食のアンバサダーを務める大桃さんとはこの日初めて顔を合わせた。新たな可能性を生み出す作り手と、その可能性を発信していく担い手の両名が揃い、プロジェクトもますます加速していきそうだ。
そして新たな料理を形にする役割を請け負っているのが三好の料理人たち。回を重ねるごとに堀先生とのコンビネーションも確かなものに。さあ、今回お目見えする料理は…?
今回試作したのは3品。上から順に「椎茸とジビエ(鹿肉)のステーキそば米リゾット添え」、「でこまわし」、「柚子と和三盆のカステラ」だ。
「椎茸とジビエのステーキ 〜そば米リゾット添え〜」に使っている鹿肉は60℃の低温で1時間かけてゆっくりローストした。椎茸は前回の記事で紹介した「太陽がいっぱい」のもので、その上にそば米リゾットを添えひと口で味わえる一品に。郷土料理「でこまわし」は新メニューということではなく、三好市フェアに向けた試作となっている。「柚子と和三盆のカステラ」には三好産の柚子を。和三盆のやさしい甘みが口の中に広がるさわやかなスイーツだ。地場産の食材を生かしきったメニューがお披露目された。
椎茸とジビエ(鹿肉)のステーキそば米リゾット添え
でこまわし
柚子と和三盆のカステラ
食のアンバサダー・大桃さん、食のメンター・堀先生、料理人チーム、そしてガストロノミープロジェクトの関係者。全員で試食し、率直な意見を交換していく。三好を初めて訪れた人や、何度も足を運んでくれる人。ビジターの期待に応える料理を生み出すために欠かせないステップだ。
「三好ならではのお味噌やこんにゃく、お豆腐など山の恵みを生かした料理は既に形として出来上がっていて、今後は“見せ方”に工夫が必要になりますね。ジビエはレストランでは使われていたけれど、旅館では使われていなかったという話も聞きました。元々あったけれど、新しい食材として考えることができますよね」と大桃さん。
「料理人の皆さんは、この地域にはこういう食材があるとご存知でいらっしゃいますよね。料理人の方同士の横の繋がりができたことで、食材の情報交換が盛んになると面白いと思います。この"繋がり”は、ガストロノミープロジェクトをもってしてできたもの。堀先生も含め、これから両輪で進もうとする意気込みを感じました」
今回の試食会を経て大桃さんは次のように語っていた。「食のガストロノミープロジェクトというテーマのもとに、本来は競合同士である料理人の方々が集まって、コミュニケーションを取り合うというケースは珍しいと思います」
「アンバサダーとして三好の魅力発信を積極的に行って行きますが、地域の皆さんが意識を持つことが何より大事だと考えています。“こんな風にしたら面白いのに!”という想いが皆さんの中に芽生えていってくれたら嬉しい。そして、その小さなアイデアを自らも発信していくことにこそが意味があると思います」
いよいよこの3月、場所を東京へ移して三好の食を披露する場を設ける。三度にわたる試食会を経て集まった声を反映したメニューを鋭意構築中だ。次回はガストロノミープロジェクト本格始動の第一歩となるお披露目会の様子をお届けする。
【次の記事はこちら】
>>「徳島県三好市の食とお酒を楽しむ夕べ」東京開催!〜大桃美代子さんの秘境探訪 Vol.7
【前回までの記事はこちら】
>>酒蔵「今小町」「三芳菊酒造」を訪ねる~大桃美代子さんの秘境探訪 Vol.1
>>「にし阿波世界農業遺産」を擁する奥祖谷へ~大桃美代子さんの秘境探訪 Vol.2
>>三好人の元気の秘密に迫る~大桃美代子さんの秘境探訪 Vol.3
>>三好市観光特使に就任!!~大桃美代子さんの秘境探訪 Vol.4
>>可能性を秘めた三好の食の造り手との交流~大桃美代子さんの秘境探訪 Vol.5
大桃美代子(おおもも・みよこ)
Instagram:miyoko_omomo
タレント、新潟食料農業大学客員教授、一般社団法人 国際SDGs推進協会理事、農業ジャーナリスト。新潟中越地震の復興の姿を見てもらおうと、故郷で「桃米」を栽培している。雑穀エキスパートの資格を取得するなど、食への造詣も深い。
三好ガストロノミープロジェクト
Instagram:miyoshi.gastronomy
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