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三好市ガストロノミープロジェクト

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2021.11.30

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【第1回まちなかグループ試食・検討会】三好市を盛り上げる若手メンバー集う、試作メニューは「阿波尾鶏のすだち幽庵焼き」

三好市の新たな食の魅力創出を目指す「三好市ガストロノミープロジェクト」。2022年2月、東京都内で開催予定の三好市フェアでのお披露目に向けて、ここから2つのワーキンググループで3回ずつ試食・検討会を行います。記念すべき第1回目は、市内飲食店を中心に構成され、現在進行形で町を盛り上げる若手が主体となる「まちなか」グループで実施されました。

今回、試食・検討会の会場となったのは、地域交流拠点「箸蔵とことん」(三好市池田町)のイベントスペース。本プロジェクトのメンター、京都の老舗料亭「菊乃井」常務取締役の堀知佐子さん指導のもと、徳島県が全国に誇る地鶏「阿波尾鶏」を使ったメニューを試作しました。

 

学びの機会、未来のお客様へ向けて

 

冒頭、三好市長の高井美穂さんも駆けつけ、市長からの挨拶と熱い激励の言葉で始まった第1回目の試食・検討会。当日は、「カフェ&カルチャー クレヨン」(三好市三野町)、「heso salon」(三好市池田町)、「古民家宿Cafe & Bal YAMAYA」(三好市山城町)、「味どころ 米舞」(三好市池田町)、「イタリアンバール イスバ」(三好市井川町)、「MINDEキッチン」(三好市池田町)の計6店舗が参加。宿泊施設を併設していることから、観光客の来店も多い「heso salon」の枝常潤さんは、「ジビエや三好市の食材を使用した料理を学び、それをお客様に伝えたい」と自己紹介の中で語り、同じく観光客の来店が多い「古民家宿Cafe & Bal YAMAYA」の大野健さんは、「うちは海外のお客様が多いので、こちらで学んだものを提供していきたい」と語りました。他メンバーも共通して、学ぶ、伝える、という想いが自己紹介の中で目立ち、本プロジェクトの目的の一つでもある、食事業の継続性と連続性の実現に向けて、期待が高まるスタートとなりました。

 

厳選されたこだわりの食材たち

 

続いて紹介されたのは、今回使用する地元産の食材たち。市内の生産者さんが栽培した原木しいたけや舞茸、実験段階でまだ世に出ていない本しめじ、といったキノコ類。そのサイズの大きさもさることながら、味・香り・食感に優れた魅力的な食材です。そんな地産食材の中でも、際立った存在感を示すのは「もちとうもろこし」。スーパーマーケットなどで良く見かける黄色や白色のスイートコーンとは異なり、紫色の見た目をしています。もち質デンプンを多く含むため、粒がまるでモチのような粘りを持っているのが特徴で、ポリフェノールの一種の天然色素アントシアニンは抗酸化作用に優れ、髪や肌を若々しく保つアンチエイジングにも強い効果を発揮する食材です。これらの地産食材と合わさるのは、徳島県のブランド鶏として名高い「阿波尾鶏」。肉質は低脂肪で、コクや甘み、うま味が多く、適度な歯ごたえが特徴的な鶏肉です。過去には、日本三大地鶏(比内地鶏・名古屋コーチン・薩摩地鶏)を抑えて、出荷数とシェアで全国トップに輝いたこともある、名実ともに徳島県を代表する食材です。

 

県産ブランド鶏と地産食材のマリアージュ

 

今回試作したのは、地産食材と阿波尾鶏を使った「阿波尾鶏のすだち幽庵焼き」。幽庵焼きとは、和食の伝統的な料理手法の一つで、幽庵地と呼ばれる醤油・酒・みりんに柑橘類を入れた調味液に食材を漬け込み、汁気を切った後に焼き上げる料理を言います。古くは、江戸時代の茶人・北村裕庵が創案したとされる歴史ある料理です。普段和食に触れていないメンバーもいるなか、メンター堀さん指導のもと、各店舗の代表者が手際よく料理をつくり、出来上がった料理は今回3品。1品目の「阿波尾鶏のむね肉の香味焼き」は、ネギ生姜、しいたけをみじん切りにし、豆板醤やごま油、醤油を加えて鶏肉に乗せて焼いた料理。2品目の「阿波尾鶏の味噌ヨーグルト焼き」は、ヨーグルトと味噌の中にカレー粉を混ぜ、そこに漬け込んだものを焼いた料理。仕上げにカレー粉を上にまぶすので、タンドリーチキンのような味わいを感じます。3品目は、当初メニューには無かったもので、余った鶏肉を使いアドリブで作った「阿波尾鶏の鶏ハム」。キノコは鶏の皮の油のみで焼き、鶏のむね肉に包んだ料理です。阿波尾鶏のもも肉とむね肉は低温で茹でることで、しっとり柔らかに。地産のキノコ類も弱火でじっくり汗をかかせるように焼くなど、すべて丁寧な調理で作られました。また、付け合わせのパプリカとすだちのマリネやもちとうもろこしは、皿を華やかに彩ります。

 

次回は、副菜の新メニューを試作

 

参加したメンバーからは、「今日のメニューを上手く活用してランチで提供したい」、「見た目は豪華で複雑そうにも見えるが、実際はシンプルで素材の味を活かすメニューだった。実践に活かしたい」など、各々の店舗に持ち帰って実践・提供を目指す声が上がりました。普段から交流のあるメンバーということでチーム感もあり、有意義な時間となった第1回の試食・検討会。次回「まちなか」グループでは、副菜の新メニューを試作します。

 

三好市の食材を紹介する高井市長と堀さん

 

もちきびと本しめじと堀さん

 

阿波尾鶏のすだち幽庵焼き「味噌ヨーグルト焼き」

 

阿波尾鶏のすだち幽庵焼き「阿波尾鶏のむね肉の香味焼き」

 

まちなかメンバーと生産者さんと堀さん

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