GASTRONOMY

三好市ガストロノミープロジェクト

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ガストロノミー

2022.12.13

【第2回大歩危・祖谷いってみる会試食・検討会】洗練された料理を目指して、試作メニューは「祖谷豆腐とジビエつくねと野菜の鍋仕立」「ごうし芋とジビエのガレット」「鮎の魚田風」「リゾット風お粥」

三好市の新たな食の魅力創出や食を通じた観光誘客を目指す「三好市ガストロノミープロジェクト」。市内飲食店を中心に構成される「まちなかグループ」に続き、大歩危・祖谷エリアの宿で構成される「大歩危・祖谷いってみる会」の第2回試食・検討会が11月30日に開催されました。当日は、会場となった「祖谷渓温泉 ホテル秘境の湯」(西祖谷山村)をはじめ、「峡谷の湯宿 大歩危峡まんなか」(山城町)、「和の宿 ホテル祖谷温泉」(池田町)、「湯元新祖谷温泉 ホテルかずら橋」(西祖谷山村)、計4軒の旅館ホテルからシェフが参加。食のメンター、京都の老舗料亭「菊乃井」常務取締役の堀知佐子さん指導のもと、新メニューのブラッシュアップをおこないました。

 

振り返りと共有、全員で課題を改善していく

 

1品目の試作メニュー、「祖谷豆腐とジビエつくねと野菜の鍋仕立」は、ジビエ(鹿肉)つくねや雑穀(たかきび)団子のレシピを前回から微調整。より柔らかく食べやすい配合で、素朴な味わいの雑穀団子は片栗粉をまぶし、表面にとろみをつけました。生姜とニンニクの効いたジビエつくねは、淡泊でありながら旨味がたっぷり。鹿肉特有の心地の良い歯ごたえは、食べ応えや満足感も感じます。同じ山の幸である祖谷の山菜との相性もよく、あっさりとした出汁の鍋仕立ては時間帯を問わず楽しめる一品です。2品目の「ごうし芋とジビエのガレット」は、生地と具材のレシピの細かな部分を調整。生地は水とそば粉のみを使用し、もちもちの食感やそば粉の風味はそのままに、前回よりも薄く伸ばして軽めに仕上げました。具材に関しては、ジビエのしっかりした食感や肉肉しさをより感じられるよう、ミンチは粗挽きに。トマトソースには、ごうし芋や雑穀といった地元食材を引き続き使い、好評だったポーチドエッグも継続してレシピに入りました。また、少し多めに加えた山椒が良いアクセントになり、全体の味を引き締め、完成度が高まりました。3品目は、「鮎の魚田(ぎょでん)風」。第1回目の試食・検討会では、鮎のコンフィを試作しましたが、調理時間や工程が現実的ではないと判断。現場を意識したレシピ作りのため、大きく別メニューに変更となりました。下処理をした鮎の内蔵や血合いを取り、お腹の中に田楽味噌を塗った後、香ばしく焼き上げる料理です。今回、田楽味噌には、三好市内でつくられた味噌、徳島県の特産すだちを使用。程よい酸味とさわやかな風味が濃厚な味噌とマッチし、上品で淡泊な鮎の旨味を一層引き立てる一品となりました。4品目の「リゾット風お粥」では、ジビエひき肉に甜麺醤やその他調味料を合わせた特製味噌の味わいを調節。前回よりも濃い味付けにし、味噌を楽しんでもらうため、昆布だしのみで炊いたシンプルなお粥で試作しました。

 

2種類の鍋

 

祖谷豆腐とジビエつくねと野菜の鍋仕立て

 

そば粉のガレット調理

 

こうし芋とジビエのガレット

 

鮎に地元の味噌を塗り、鮎の魚田風

 

 

リゾットを盛付け

 

リゾット風お粥

 

料理の再現性を高めるために

 

「まちなかグループ」と同様に、メニューの再現性を高めることもポイントとなっているプロジェクト2年目。レシピ作成に向けて、細かな部分も共有し、数値化して記録しています。地域と食をセットでアピールしていくため、ジビエと雑穀にフォーカスしながら、今後も試作メニューを磨き上げていきます。

 

三好市フェアに向けた最終調整へ

試食と意見交換

 

堀知佐子さんより講評

 

前回のアンケート結果を踏まえ、レシピのブラッシュアップをおこなった第2回目の試食・検討会。試食後の意見交換では、「お粥に薬味などを付けて、お客さんの好みで味に変化を出せると嬉しい。」、「鮎の味噌が焼く際に頭側に寄ってしまうので、均等な味にできたらいい。」など、参加者から改善点が挙げられ、次回以降の課題が共有されました。そのほか、「前回から味が安定して食べやすかった。」、「ガレットの山椒が良いアクセントになっていた。」、「メニューについて良い話し合いができていると思う。」といった声もあがり、良い雰囲気で進んでいることを感じ取ることができます。次回、第3回目の試食・検討会には、本プロジェクトのアンバサダー兼三好市観光特使を務める大桃美代子さんも参加予定。来年2月、東京都内で開催予定の三好市フェアに向けて、新メニューの最終調整に入ります。

 

 

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