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2024.05.09
秘境、祖谷のかずら橋。四国でも観光で訪れたい場所のベスト3に入る名所。
この名所に程近い、昔ながらの宿「祖谷観光旅館」をご家族の祖谷の暮らしや、若い世代の2拠点生活と共に紹介する。
【前回の記事はこちら】
>>秘境祖谷の温かいおもてなし宿「祖谷観光旅館」パート1|かずら橋へ歩いて数分 昔ながらの宿
出口 和也さんは、祖谷観光旅館を引き継ぐ3代目だ。
現在は母親の福子さんやお手伝いをしてくれる地元の方達と、この旅館を運営している。
和也さんが生まれ育ったのはもちろん祖谷で、かずら橋は子供の頃の遊び場だったそう。
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和也さんが旅館を継ぐ決心をしたことに、福子さんは「有り難い、自分の代で旅館はもう無理と思っていた」と、とても嬉しそうに話してくれる。
和也さんは現在、徳島市と祖谷の2拠点で暮らしている。
2年ほど前から時々祖谷へ来て手伝っていたが、お子さんが小学校に入ったタイミングで本格的な2拠点生活に移った。
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観光シーズンの間は祖谷で1ヶ月の内3週間ほど滞在して旅館の仕事にあたり、シーズン中に徳島市内へ帰るのはお子さん達の行事に合わせて。
観光客の少ない冬季は、家族で徳島市内で過ごすことがほとんどだそうだ。
和也さんは「バランスを取って子供達と妻、そして母、どちらの家族にとっても良い選択でありたい」と語ってくれた。
和也さんの家族は徳島市内での生活が中心だが、週末などに訪れる祖谷はお子さん達にとっても奥さんにとっても、様々なことが体験できる良い環境だそうだ。
和也さんは「子供達に街の暮らしだけではなく、その反対の秘境の自然に囲まれた地域でも暮らして、両方の良いところを体験しながら育って欲しい」と話してくれた。
現在、様々な所で2拠点生活をする人、目指す人が増えている中、和也さんから伺うお話は大変興味深い。
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和也さんの母親である福子さんは、昭和48年(1973年)にご結婚され大阪から祖谷へ来られたそうだ。
大都会から秘境へ、その違いに大層驚かれたそう。
祖谷へ来るにはまだ祖谷街道しかない頃のことで、大変不便であったらしい。
祖谷から池田へのバスは常に満員で、空いているドアのそばに掴まっている車掌さんが祖谷街道の曲がりくねった道で振り落とされることも何度かあるほどの険しい道だったそうだ。
祖谷観光旅館一筋で働かれてきた福子さんの人柄に惹かれ、この宿に何度も訪れるリピーターも多い。
訪れる方は「母ちゃんに会いに来たよ」「げんきでおった?」と、親戚に会いに来るかのようにこの宿を訪れるそうだ。
また、和也さんもこの日宿泊のお客さんと、友人の様に楽しそうに会話しているのも印象的だった。
パート3では、祖谷観光旅館で提供される祖谷づくしの料理を紹介する。
【次の記事はこちら】
秘境祖谷の温かいおもてなし「祖谷観光旅館」パート3|親子で腕をふるう祖谷の味
【詳細情報】
祖谷観光旅館
https://miyoshi-city.jp/spot/祖谷観光旅館
〒778-010 徳島県三好市西祖谷山村善徳161
TEL:0883-87-2125
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(取材・文・写真: ショーン ラムジー)